平成18年3月21日(火)祝


今日はママは昔の友人との食事会?
面会には遅れて来ることに。
なので私一人で面会に。

いつもより遅く病棟に入ると、息子はまだ寝ていた。

今日の担当はKGさん。
なかなか昼寝に入ってくれなかったそう。
背中をさすったり、トントン叩いたり、やっと寝入ったらしい。
お手数をおかけします。
そのKGさんも、今月いっぱいで退職されるとのこと。
残念です。

そのKGさんから、オマルで少しできたと報告を受ける。
しかし自分がしたウンチに
「これ、STのウンチ!」
と、事もあろうかSTさんのせいにしたそう。
そういえば「今朝痛いの痛いの、飛んでけーしたら・・・」とSWさん。

「『パパに飛んでけー!』って言ったんですよ!」

と教えてもらう。

このヤロー。
しかしよく頭がまわる。
言葉もしっかりとした文章になっている。
ちゃんと考えて喋っている。

そんな話をしていても、息子はまだ眠ったまま。
今日は散歩日よりだし、そろそろ起こそう。

揺り動かしているうちに、だんだんこっちの世界に戻ってくる。
おやつ食べるか?と声をかける。
寝言のように「おやつ・・・リンゴジュース・・・飲む」と。
おやつで釣ったので、機嫌を悪くすることなくムックリ起きた。

おやつはヨーグルトとオレンジジュース。
パパ食べちゃおーと食べるフリをすると、

「ダメダメ、パパ食べちゃダメダメ!」

自分の分が減ることも理解している。
本当に成長著しい。

外散歩に行こうと言うと、「イヤだ。」

なんで?

「風が来るから!」

・・・本当に弱っちい。

最近好きになった階段で行くこと、
帰りにお魚さんを見ることを約束し、
やっと着替えに応じてくれた。

上着を着せようとしたが、暑いからイヤという。
ジャンバーのインナーだけを着せ、Let's go!

順調に階段を降りる。
しかしいつもの緊急用の出口の前でピタと止まる。

「お魚見行く!」

ヤレヤレ困った。
同行のKGさんが、「お魚さん、まだお昼寝中だよ、帰りに見ようね」

ちょっと考えていたが、やっぱりイヤイヤ。
ラチあかないので、抱えて連れ出す。

「風来るからイヤ〜!」

と泣きながらダッコをせがむ。
しかしそれはせず、落ち着くまで言葉を掛け続ける。

次第に我を取り戻し、視野が広がる。
またまた会ったII先生にも笑顔でご挨拶。

ただ、それも長くは続かず、「Sちゃん、もう帰る!」と言い出す。
「なんで?」と聞くと、「飽きたから!」
・・・ホント、流暢である。

充電がてらしばらくベッドで遊ぶ。
今日も100円ショップで仕入れてある。
タダでさえモノがどんどん増えていくので、すぐ捨てられる100円モノは打ってつけ。
黒ヒゲ危機一髪ゲーム(樽に剣を差していくゲーム)。

ところがやっぱり100円、上手く動かない。
息子もすぐに「パパ、これ楽しいの?」何ですと?

「パパこれやっといて、Sちゃん今忙しいから!」

く、屈辱・・・。


その後は「ダーで歩く」という。
ダーも歩くもパパがやるんだろ。
それにしても良く懐くようになった。
看護師さんも驚きだ。
ママのテスト前辺りが最悪で、もう目の敵にされているようだった。
「面会に行く」と家を出て、どこかでその分時間を潰したい、何度もそう思った。
「面会拒否」(?)になりそうだった。
成長過程の波かもしれないが、最近の息子にそれはない。

抱っこ歩きの後は、自らの足でマンマを迎えに出る。
配膳はいつものお二人、息子は高い高いと中に舞った。

息子は、お腹空いたー!とベッドに戻る。
おおお!いい感じ!

しかし「トマトが、ない!」急に食べないと言い出した。
ふ・ふ・ふ。
今日のパパには切り札がある。

「マンマ、全部食べるとママ来るよ!」

「Sちゃんのママ来るの?」

「来るよ、全部食べたら、ねー!」

バクバク食べ出す息子。
既にビデオを見ながら、は卒業している。
みそ汁に「ぴちゃぴちゃ、してぇ!(浸して!)」
はいはい、いくらでも!
順調に完食であった。

しかし白身魚の中に、大きな骨が3本も。
夜勤担当のOGさんに伝える。
すぐに調理師さんと責任者さんが来て下さる。

魚だから、骨があるのは当たり前。
人間の作業だから、見落としあるのも当たり前。
息子の低脂肪・低食物繊維の食事を特別に作るのは大変だと思う。
むしろ感謝の気持ちを伝える。

だけど、今でも食に劣る息子が魚嫌いになったら敵わない。
お互い気をつけるということで、今後ともよろしくお願いしました。
すぐに連絡を入れて下さった、OGさんにも感謝です。

食後は新アイテム、「迷子防止ヒモ」をつけて歩きに出る。
プラス紐で距離を延長だ。

息子の足が速くなり、時折点滴台が追いつけなくなる。
そんな時、ルートがピン!と張るのである。
もちろん危険な状態である。
万が一事故が起きるよりは、という考えである。

確かに難しい。
ルートを弛ませると、息子が近づいた時に床に擦ってしまう。
汚れを拭き取っているようなもので、好ましくない。
息子と点滴台を常に一定に保つことが必要である。
加えて反対の手でイヌのハーネスのように適度な緊張を保つのだ。
これは修練が必要である。
採否はこれからだ。

バッテリー切れでベッドに戻って着替えることに。
着替え、ヤダヤダ!駄々をこねる。
ふ・ふ・ふ。今日のパパには切り札があるのだよ。

「汗でベタベタだと、ママに嫌われるよ?」

「ベタベタ?Sちゃんのお母ちゃん、来ないの?」

お、お母ちゃん?!
いつどこで覚えたんだ?!
周りで言っているのを聞いているのだろう。

着替えた後にも「歩きたい」と。
駄目だよ、バッテリーが尽きてるもん。

「歩きたい、歩きたい、歩きたい、歩きたい・・・」

頂点に達した時、ママが登場。

「Sちゃんのママ、来た〜!」

と大喜び。

「ママ、どこで飲んできたの?」

と息子。
我が耳を疑いながらも「新宿だよ」と言ってみる。

「ママ、新宿で飲んできたの?」

おお、お前わかってんのか?!
これには病室爆笑であった。

ママが遅くにも来たのには訳がありました。
そう、AKさんとは今日が最後なのだった。
しばし思い出を語ったが、既にお互い落胆の様子はない。

今晩は息子の部屋の担当ではないが、特別息子を連れて私たちのお見送りに。
最後まで、お互いお別れの挨拶は程々である。
あくまで今までお世話になったお礼だけ。

お仕事上だけの関係ならば、単にそれまで。
でもそうでないことをお互い解っている。
会う運命にあるのなら、いずれまた必ず会える。
そう思えば「じゃあまたね」いつものように、さようなら。

息子はAKさんと一緒に、いつまでも私たちに手を振っている。
いつもの重い扉は、ゆっくりと中と外の世界を隔てようとしている。
今、2人の姿が見えなくなった。また一日が終わったのだ。


KGさんが報告を。
嬉しいです。
風・・・来ない。

そうだろ?散歩日和だもん。
KGさん、本当にありがとうございました。
最近はとっても懐いたのに、残念です。
これからも、
子の成長を見守ってやってくださいね!