平成19年10月2日(火) その2
もっと暗い話。
帰宅後おママの顔が明らかに暗い。
明らかに沈んでいる。
どうしたのかと思ったら・・・
まずあれから市役所に電話したそう。
市「町田市は私立の幼稚園しかありませんから、入れるか入れないかは幼稚園次第で・・・」
おママは耳を疑ったそうだ。
マ「それなら幼稚園に行けない子はどうしているのですか?」
市「さあ・・・調査しておりませんので・・・」
目が点である。
そもそもなぜ公立の幼稚園を作らないのか。
市「・・・。」
だったそうだ。
そこまでずいぶんとタライ廻しにされたようである。
市「お住まいの辺りは神奈川にめり込んで挟まれたところ。
神奈川の人と町田の人の出入りが激しい所なので、どうしようもできない。」
マ「・・・出たり入ったりするのは市が怠慢だからではないでしょうか・・・。」
地方分権、思いやられる。
先の園の話になる。
おママとしては、ここにお願いする決心をしたので、
園長先生にそのご挨拶に伺ったつもりだった。
前回園長先生に長々とこちらの身の上、苦労話を聞いて頂き、
Sの体や胃ロウ、食事制限の弁当まで実物を見て頂いた。
先生自らが自閉症の子を研究し論文を書いたこと、
それによって自閉症の子の入園希望が殺到し、
その際は園の対応力から全て受け入れることはできなかったが、
通常定員オーバーになることもないから、希望すれば入園出来ると仰っていた。
そして「気管挿入の子まで受け入れている」
だからSも是非来て下さい、そこまで言われていたのだ。
おママは前回1時間以上お話を聞いて頂いたお礼を述べ、
この園に入園したいので宜しくお願いします、そう頭を下げたそうだ。
園「まあこちらへお座り下さい・・・」
おママは入園後のSの胃ロウや食事について相談すべく、話を続けた。
するとどうだろう「ガーゼ交換は医療行為なので難しいです。」
おママの話をことごとく否定し始めたというのだ。
遠回しに断ろうとしていることに、すぐ気が付いた。
Sはといえば、園の他の先生に付き添われ、横で呑気に遊んでいる。
「この園に入れるんだよ、だから先生とお話しする間、静かにしていてね。」
そう事前に言っていたので、胸が苦しくなる。
マ「気管挿入の子も預かってるって仰ったじゃないですか。」
園「この椅子を入れてくれた業者のお嬢さんなのよ。」
−そういうことだったのか!−
おママが座らされた、上等な木製ベンチ。
そうだ、この園は2年前にホールを新築している。
この少子化時代、もう一つの園が道を挟んで向かい側にあるにもかかわらず、だ。
園「保育園なら看護師がいるところもあるから、そっちを探してみたら?」
マ「旦那さんが保育園の園長なら、
保育園は両親が就労してないと受け入れないってご存じでしょう?」
園「さあ・・・。」
Sは「(この園で)こんなことやるんだよー」と塗り絵を持って駆け寄ってきた。
預かりの先生に園の行事や作品の写真などを見せられ、
すっかりその気になっているではないか。
マ「Sもこの幼稚園に入れることを信じ、頑張ってきた。
その子供に挫折感を味あわせたことも忘れないで欲しい。
そして私が涙を流している姿も今ここで見せられている。
子の心を踏みにじっていることをわかって欲しい。」
既に涙がボロボロ出て止まらなかった。
−悔しい。誰が入ってやるものか。−
体調が今一つ、怒る気力すら湧いてこない。
絞り出すように切り出した。
マ「子供が障害を負って、おかげさまで家族の絆は強くなりました。
もう結構です。ここにお世話になることはありません。」
>園「お母様は『もう幼稚園には入れなくていい』って納得されて帰りましたよ」
マ「めそめそ泣いて弱い親のように思うかもしれませんが、
障害のある子の親は、普通の子育て+αの苦労をしています。
(絆と苦労は)生半可なものではありませんよ。」
だからアンタの所には世話になる必要はない。
イヤミ半分、切り捨てようとしたところで、園長から油を注ぐ一言が。
園「親が子を思う心はどの親でも同じだから、それは比較できるものではありませんよ。」
マ「自分の子供が生死を彷徨うような経験をすれば、
きっとあなたにもわかりますよ。」
もう薄っぺらい人間に、ウチの絆をとやかく言われたくない。
そう吐き捨ててて帰ってきたそうである。
園長、何を考えての発言だったのか。
もしかして、最初から寄付金狙い?
いろいろ憶測してしまう。
このまま願書を提出していたら、どうなっていたことだろう。
まさか校舎の建て替えを迫られたのか?
もはや、気になるとすればそこだけだ。
今日は体調悪く、泣くしかできなかったおママ。
命拾いしたなぁ、園長さん。