平成20年6月22日(日)


今日は幼稚園の父親参観日。

Sは長い間の隔離生活と特異な性格から、
他の子と上手く係わりができているか、いつも心配になってしまう。

それを直接見られるチャンス。
貴重な休みの半日に、自分にムチ打って出かける。

登園前の一時。
寸暇を惜しんで遊ぶS。
行ってらっしゃい!とおママ撮影。
行って来マース!

何度も振り返るS。
父親参観ではカメラ類は禁じられているので、
先に枚数を稼いでおく。

入園式では撮影OKだったので、
セキュリティー云々より、
子に向かわせるためだろう。
・・・。
最近写真を撮ろうとすると、
また嫌がって顔を隠すようになった。




園に入る。
迷わず自分の教室に向かう。

出席のシールを貼って、
鞄と帽子を壁のフックにかける。

その前に先生にきちんと挨拶をしない子は、
呼び止められて強制挨拶だ。

じっと見ていたが、
ずらっと壁に並んだ帽子と鞄、Sだけ帽子が裏返し。

Sに言うと、

S「うん、いつもそうなの。」

ええっ、わざとか?!

S「でもやっぱり直そう!」

そりゃそうだろ。

しばし、自由時間。
Sは誰と話をするでもなく、
1人でパズルのオモチャを出して遊んでいる。
あんまり仲良くやれていないのかなぁ・・・。

ここで父兄は一旦ホールに集められる。
園長先生と、神父様のありがたいお話が約30分。
もともとカトリック系の幼稚園だったからな。

教室に戻ると、みんな歌を歌っていた。
どのクラスにも1人はいるだろう、

音程が一定で、声だけ異様にデカイ子が。

それがSだ。

多くは望むまい。
ここはビッタリと目を目をつむる。

歌い終えたら、園庭に出る。

TH先生「『ナイスキャッチ』を持っていこうね!」

新聞紙でメガホン状の筒を2つ造り、
同じく新聞紙で丸め、折り紙でくるんだ色玉。
これで玉のキャッチボールをするのだ。
父親参観の時にこれで遊ぼうと、志気を高めるために作っていたのだろう。

園庭は既にイモ洗い状態。
単純に普段の園児の数の倍、隅っこでスペースを確保した。

隣の子の『ナイスキャッチ』のそれはキレイにできている。
ボールも折り紙でしっかりとくるめている。
総じて女の子の方がつくりがしっかりしている。

比べ、Sのそれはガサツそのもの。
折り目がないし、色紙のくるみが半端で新聞紙が見えている。

・・・多くは望むまい。


気候は今にも雨が降り出しそうな空模様、
気温も湿度も高く、Sは汗でグチャグチャに。
水を飲みたいと、一旦部屋に戻ることにした。

父親参観日だからだろう、クーラーが利いた教室には、
数人の女の子が遊んでいた。
全員が外遊びが好きなわけではないんだな。

Sは自分の水筒を取りに行く。
見ているとちゃんと50mL程にセーブしている。
おそらく喉が乾いているだろうが、がぶ飲みする様子はない。

部屋で遊んでいた女の子らが、先生ごっこをしよう、と俺に寄ってくる。
何故俺なんだ?!

僅かだけ相手にしてあげると、
すぐにエスカレートし、俺の背中をペチペチ叩き始めやがった。
ここは退散が吉、水分補給を終えたSと再び園庭に出陣する。
しかし外は既に撤収指令が発令されていた。

あとは教室で親参加型ゲーム。
Sの汗が気になるが、着替えもない。
ハンカチで拭くだけで、あとは放置しかない。
毎日、こんなんなんだろうな。

輪になって座って、誘い役が1人、順に中央に引っ張り出す。
全員が輪の中に出る前に「狼が来た!」で空いている椅子に座る。
椅子取りゲームだ。

案の定、なかなか誘われないS。
狼を気にする必要がないし、椅子に座れなくなる危険もないので喜んでいたが、
誘われないって、オマエ、人気がないってことだぞ・・・?

途中でルールが変わり、誘われた人は誰でも、誘えるようになる。
1人が2人、2人が4人、4人が8人・・・
さすがにこれで誘われぬわけはないだろう。
案の定、すぐに誘われた。

何回か繰り返したが、大抵特定の子がSを誘いに来ている。
そういえば、さっきも少しこの子と絡んでいたな。

朝からよくよく人間関係を観察していたが、
特に孤立しているとか、全く相手にされていないということは無さそうだ。
その後も延々ゲームや踊りが続いた。

他の園では「一切子供を叱らない」方針だったり、
「自由に遊ばせる」ことを第一に掲げているところもある。

そういう所にことごとく入園拒否されたからではないが、
今となってはある程度規律あるこの園でよかったと思っている。

小学校に入って、授業中に椅子に座ってられない子が多いと聞く。
「自由」「のびのび」というと聞こえがいいのだが、
教わるべきことを教わっていない、
教えるべきことを教えていないのであれば、
義務教育ではないとはいえ、教育の放棄だろう。

一人一人とっ掴まえて挨拶させるより、
屋外を走り回らせておくだけの方が、そりゃ楽だろう。
果たして紙一重が上手く微調整できているのだろうか。



遊びも終了、帰り支度。
まあ、100%溶け込んでいる感じは確かにしない。
しかしまだ2カ月も経っていなのだ。
そしてS以外の殆どが既に年少で1年間一緒に過ごしている。
差し引き、よくできている方ではないだろうか。

一斉に帰宅。
駅に向かうS。
道を全く覚えられなかったのも、たった1年前の話だ。
半日、いや数時間だが様子を見られて、安心した。

汗ぐっちょりのS。

無事に終わって安心したのか、
帰りは写真を嫌がらなかった。
食欲も出てきて、
あとは便状だけ。

疲れか、水分の摂り過ぎか。




今日初めて日本地図のパズルを完成させた。
下地に都道府県の形が描かれておらず、
大人でも非常に難しい。

当然漢字が読めないので、
100%、形だけで填めていったことになる。

何かに生かせないものか、この能力。



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