平成16年3月22日(月)

夕方S病院に到着した相方より、携帯に電話が入りました。
今回の熱は、やはり首のルートからの感染が疑われるため、
抜去されてしまったそうです。

もともと(中心静脈ではなく)点滴のトラブルが多い子でしたが、
今回も点滴がなかなか上手く入らないようです。
悪いことに口からも飲ませられない時であり、
生命維持のために点滴は必須です。
先生方が何度も必死にトライされている最中なんだそうです。

3歩進んで・・・
今回も耐えるしかありません。


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18時過ぎ、再び相方から電話が入りました。
(詳しくは明日メールで連絡が入る予定です。)

何度もトライしたが、結局手足から点滴を入れる事はできなかった。
仕方なく、大腿の鼠径部近くから入れたそう。
おむつの中は尿で不衛生になるので、
尿道カテーテルを入れられてしまった。
しかしこれで命綱は何とか繋ぐことができた。

まずNICUに入ると、看護婦さんが点滴チューブの位置を調整していた。
確かに「怒っている」のがわかる。
処置が終わり、側に行っても、初めは目を合わせてくれなかった。
しかし甘えてくるのを感じる。
撫でてあげるとすぐに寝てしまった。

本当に親を必要としているのだと思った。
早く帰って来て良かった。


○先生

胃の残留物は黄色い胃液だけ。
便の調子は良く、少し緑色。
腸の調子が悪くなるとお腹を触っても堅いのだが、それもない。
つまり、腸は全く問題がない。

今外界と体内がつながっているのは首のルートのみ。
まずルートの感染と考え、抜去した。
お母さんが来なくなってから、
何をしても怒るようになり、夜も眠らなくなった。
そのころから感染があったのかもしれないが、
やはりお母さんが来てくれたのが、何よりの薬である。


そうでしたか。
先生の指示で、私たちのテープと写真を見せ、やっと落ち着く毎日だったそうです。
やはり母を頼っていたのですね。
帰った時期とルートからの感染が、たまたま重なったのか、そうでないのか。
何れにせよあと1日でも相方を子の元に戻すのが遅れたら、
一生後悔していたでしょう。


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23日、相方の報告メールが入りました。
酸素マスクでなく、酸素濃度測定センサーだったんです。
私の聞き間違えでした。



またこの生活のスタートです。
毎回報告するので宜しくね。


それでは報告です。

○N先生

・今朝の血液検査で炎症1.3に急上昇。
 熱が39度だったので即IVHを抜いた。
 皮膚の色も黒みがかっていたとの事。
 抜いた後は血色がすぐによくなった。

・朝、IS先生が手足の末梢から点滴を入れようと試みたが駄目だった。
 4:30頃N先生が右の股の付け根から点滴を入れる。
 レントゲンで確認したらちゃんと入っていたので、
 今はブドウ糖を入れている。
 終わったら生命が維持できるだけの栄養を入れられるとのこと。
 ただおしっこがかかると感染してしまうので尿道にチューブを通したとのこと。

・調子が悪かったので、念のため右の足裏に酸素計もつけているとのこと。

・おなかは調子悪くないはず。胆汁もちゃんと流れて逆流していない。

・胃酸は薬で押さえているが、胃液・唾液はいっぱいひけている(ストレス)。

・ママをしっかり認識している。
 写真を見てテープを聞かせると安心して眠る。
 来てくれたのが一番の薬だと思う。

・ママの気持ちが100%子供に乗り移る。帰る時はスッパリ。
 毅然とした態度で帰る方がいいとアドバイスされる。

○Iさん

・ママが帰って2・3日は調子がよかったがその後ぐずりだしたとのこと。

・前の長期滞在中にはお母さんを認識してもらうというのがテーマで、
 できるだけ長く一緒に時間を過ごしてもらったが、
 帰ってからのことが思考不足だったとの事。

○様子

・真っ白い顔に一瞬ぎょっとする。
 今朝IVH感染により慌ただしく治療されたらしい。
 来る前に聞いていたより数段状態が悪化していた。
 指しゃぶりをして寝ていたので手を握りIさんとお話していたら、
 横目で私の顔を見る。
 抱っこの許可をえてやっと抱っこする。
 私が目をあわせても目をそらしてなかなか見てくれない。
 ふてくされているみたい。
 私の存在をめいっぱい感じながらも何故か紐をひっぱってみせる。
 しばらく抱っこして話しかけなでてあげると、
 目をじーっとみて

「あう」

 と短く声をあげちょっと泣きそうな顔をした。
 気持ち悪いんだね。つらかったね。
 私も思わず涙ぐむ。
 この子にとってこの一週間は長くつらいものだっただろう。
 心が痛んだ。

・4:30点滴のルートがとれたので一安心。
 一週間くらい今の状態で我慢してばい菌がなくなれば、
 またIVHをとるとのこと。
 無事はいるところがありますように。
 私がきて安心できて胃液もおさまれば、
 きっとまたエレンタール飲めるようになるよ。
 足踏みはしょうがない。ゆっくり進もうね。
 また前進できるときがきっと来る。
 明日。またくるね。

○思うこと

・今回の出来事は母親としての自覚・自信を改めて呼び起こしてくれた。
 親子のつながりを実感できるものだった。
 寂しい思いをさせたことを考えると切なく胸が苦しくなる。
 でもこれは事前に誰も気づかなかった。
 この子の成長を素直に喜ぼうと思っている。
 Iさんは担当ナースとして私がいない間、
 代理ママのような気持ちで接してくれており、私もそう望んでいた。
 今回のことでママは一人なんだと強く感じた。
 お腹の中で10ヶ月もの間培われるいの生命。
 そこから絆は始まっている。
 本や情報で入るものとは違い、心の底から今それを感じている。
 お腹の中の赤ちゃんに両親で語りかけること。
 かならず子供は覚えていると思った。
 不思議な堅い絆。大切にしたい。
 これを基盤として病院スタッフ、時に婦長さんやIさん・子・私の
 健全な関係を模索していかなければと思っている。

・・・思うことをHPに載せるかどうか任せます。

数時間にわたり、何度も何度も針を刺され、ぐったり寝入っています。
しかし相方が来なくなってから、こんなに寝たことはないそうです。
やっとのことで点滴が入りました。
元々口からの栄養・水分でも生命維持に維持に不十分なのです。
それが胃に貯留し、腸に流れなくなっています。
点滴では濃度が薄い栄養しか入れることができません。しかしそれでも点滴は命綱です。上手く入ったと聞いて、胸をなで下ろし、へたり込んでしまいました。

それにしても黄色い肌です。
肝臓もIVHの高栄養に悲鳴を上げていたのでしょう。
激闘を物語る血の痕が見えます。
足裏のオレンジ色の光。
血中の酸素濃度を測定しています。再びこれをつけることになるとは・・・。
そして酸素マスクも装着されたようです。
看護婦さんお手製のテープ。
タモリさんと・・・どなたでしょう?!

毎日優しい看護婦さんに見守られています。
どうか息子を宜しくお願い致します。