平成27年5月11日(月)

字を書くためには、縦と横の動きが大切。

おママとの勉強が終わり、もう寝る時間・・・なのに愚図り出すS。

そういえば、

S「(胃ろう抜いたら)体育見学になるかも・・・。」

S「(運動会の)組体操が潰れるかも・・・。」


と、モノ凄いマイナス思考になっていた。


どうした・・・。

明日は、いよいよXデー、胃ろうを抜く日。
しかしどうやらSめ、ナーバスになっているようだ。


いや、痛いとか痛くないとかじゃなくて(もちろん痛くない)、

S「自分ではなくなってしまうみたい・・・。」


と以前言っていた、どうやらそっち系みたい。


せっかく胃ろうが無くなるのに、諸手上げて喜んでほしいものだが、物心付いたころには既にあった胃ろう。
「ない」状況が想像できなくても無理はない。

胃ろうはSの命を繋ぎ止め、ここまで大きくしてくれた。
しかしまた、通常ないはずのものに頼るということは、
「どこか違う」「仕方がない」という言い訳にもなってきた。

それはもう、危うく病に食い尽くされるところであった。

言葉や理屈ではどうにもならない、断ち切るには胃ろうの離脱より術がなかった。

これでようやく、呪縛から解き放たれよう。



おママは昨晩明け方まで仕事の準備で寝不足だったが、S(とH)と寝てあげることにした。

いよいよ、明日だ。




平成27年5月12日(火)

身長:148.5p
体重:36.7s

ついに、この日が来た。
胃ろうのボタンを抜き、穴を閉じるのだ。

1歳で胃ろうを得てから、10年と半年。
予定期間が伸びて伸びて、それだけ苦労を重ねた日々だった。

これからSの新しい人生が始まるといっても過言ではないだろう。

それだけインパクトがある出来事だ。

ただ、胃ろうを抜くのは、至極簡単。
内部の風船を萎ませれば、スルッと抜ける。
3か月に1度の交換時と、ここまでは何ら変わることはない。



だが、ここで瘻孔はガーゼとテープで圧迫され、ついに閉じることを許されたのだ。



一つだけ残念なのは、造影をしなかったこと。
最初にSを執刀したN先生が、普通食を食べられるようになったSの小腸を、


どうなったんだ、見たいいいぃ〜!


と仰っていたことだけが心残りだ。
N先生をはじめ、全力で当時Sを守り育てて頂いたあのチームは、今はもうない。
各地でご活躍されていることと思う。

いつかまたお会いし、Sの姿を見て頂きたい。

さて・・・。


3日で針の穴程度になる。
そこから先、最後まで閉じるかどうかが問題だ。


諒くんもまた最後はホチキスで止め、すごく痛がっていたと聞いている。
Sは「ふさがらないと思う・・・。」とまたマイナス思考、完全にビビっている。


表面だけ閉じても、時間がかかった。
穴が塞がらなければ、中から縫う。
全麻になる。


そうならないように、できるだけ圧迫してほしい。


とのことであった。
これから3日間はこのままで圧迫し、15日に市販のバンドエイドに変えるよう指示を頂いた。
運動会直前であるが、体育は1週間見学になるとのことであった。

処置を終えた後も、Sの顔は険しい。
どうやら緊張しているようだ。


おママに、ケーキでも買って帰ろうかとLINEする。
まだ穴が大きく気になるので食欲も低下している、また後日にしようと返事が来る。

ま、それもそうか。

しかし夜には笑顔、

S「LINE全部よんだ?」

ケーキか、見たも何も、俺が送ったんだよ。

これから先、凄いスピードで文化は変化していく。
付いていけるだろうかS・・・。
別次元の文明に付いていけるだろうか・・・。

また別の心配が・・・。



 
平成27年5月13日(水)

ロウ口テープ止め1日目。

せっかく過ごしやすい季節を選んだのに、イキナリ真夏日。

さっそく痒がるS。

汗と掻把でテープの端が剥がれてきている。

厳しいが、更にテープで補強工作。

思えば生まれてすぐから体中がテープと管だらけ、
Sが不快に鈍いのも、意識と切り離し続けてきた、自分を守る術なのかもしれない。
いや、思いすぎ

Sは「お腹が動いてないかもしれない・・・。」と、完全に弱気モード。

いや、穴は胃だから関係ねぇって。


仕方ねえ痒みを鎮めるために、保冷剤をあてがってやる。
お腹が冷えるのは嫌なのだが・・・。

この通院で運動会の辛い練習を抜けてたのを発端に、ヒト悶着あったようだ。

単に治療だけでは済まないのが厳しい。

Sが「LINE見た?」と言っていたのは、ゲームソフトのことだったようだ。

おママが書いた「ケーキ以外のものはゲームしか」のところだった。

・・・って感じ。




平成27年5月14日(木)

ロウ口テープ止め2日目。

今日も暑い。

痒そうだ。


Hの眼科。

左0.07、乱視あり。
右0.2、乱視なし。

うわぁ、ホントに結構悪かったのね。


左右差が一番の問題だ。
視力の伸びが悪くなる原因になる、早めのに眼鏡をかけたほうがいいだろう。



ということで、その足で眼鏡屋に。

ちゃんとかけてくれるだろうか、眼鏡・・・。





平成27年5月15日(金)

もはや限界の様相。

今日で3日、いよいよご開帳。
自分で剥がす。
・・・まだ大きいな。

S「中が小さくなってるんじゃない?」

いや・・・それにしては胃酸が出てくるのがわかる。

こんな絆創膏程度で、本当に大丈夫なんだろうか・・・。



平成27年5月16日(土)


午前中、実験教室。
昼前に帰宅したSの顔が険しい。

S「胃酸が・・・シャツまで・・・。」


う〜ん、やっぱりダメか。

3日後からは市販の絆創膏でよいとされていたが、そんなレベルじゃあない。

周囲が胃酸にやられ、出血している。

ここは保護第一、亜鉛華軟膏攻めだ。


ベットリ塗ったて、穴は小さくなっていく(だろう)。

そんな気がする。
あ・・・オマエも写真か・・・。


その後もバタバタして・・・。

夜は外食にした。

Sに痒みとか、不具合があるようには見えない。

亜鉛華作戦、成功だな、フフフフフ。




平成27年5月17日(日)


昨晩遅くから、Hが怒ったように泣きじゃくる。

どうした、夜に見たSFアクション映画が怖かったのか?

静かになったと思ったら、またすぐ泣き出す。

何だろう・・・。


と思ったら、早朝から発熱。

何だ具合が悪かったのか。

GW、ジジババさまのとこで(暑くて)同じように激しく泣いたから、今回も不調という選択肢がスッポリと抜けていた。

漢方+α、早めに手を打つ。

やっぱ、効くんだよな、昼前には踊りだした。



あとは、夜に熱が上がってこなければいいのだが。

S。

亜鉛華たっぷりがいいみたい。
ずいぶんキレイになった。
亜鉛華で蓋をして、棒状に丸めたコットンで抑える。

しばらくこれでいこう。


H、夕食後には視点が定まらず、あっという間に意識不明に。

寝てくれれば、回復するだろう。

一安心だ。






平成27年5月18日(月)


Hの熱は下がり、Sのろう口も穏やか。


嵐のような週末だった・・・。




平成27年5月19日(火)


Sのろう口が、閉じる気配なし。

確かに亜鉛華ベットリ作戦で落ち着いてはきたものの、
漏れに関してはあまり改善が見られず。

2枚だったガーゼを1枚にしたところ、漏れだしてしまった。

Hは元気、日曜の不調が嘘のようだ。





平成27年5月20日(水)

のほほんと・・・。


早く保育園が決まらんかしら。

Sのロウ口、縮小の気配なし。


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