平成21年1月19日(月)


絶食小僧の面会に。

部屋に入ると、Sはベッドの上で横たわっていた。
私の気配を察知して起きあがったが、表情がない。

うわ、この目・・・。

あの時の目だ・・・。


年始早々の不調、既に2週間以上。
その間末梢からの点滴を含めても、摂取エネルギーは必要量を大幅に下回っている。
加えて40度近い発熱で、貯蓄を大量に消費した

それに追い打ちをかける絶食と、限界ギリギリの水分摂取制限。
さぞやしんどい事だろう。

それでも七田をやりたがる、
さすが決め事の鬼、S。


相撲は椅子で見たい(ベッドの柵が邪魔なので)といい、
辛いだろうにベッドから降りる。

食事の時間が近づいてきたので、
他の子のご飯を見るのも辛かろうとプレールームに誘うが、
動きたくもないようだ。
このままでいいと、かすかに首を横に振った。
意図が理解できなかったのかもしれない

当然Sの食事だけ運ばれてこない。
振り返って廊下を確認するが、
もう配膳のおばちゃんは居なかった。



相撲を見終わるとすぐにベッドに横たわる。

大丈夫か?そんなんで・・・。
・・・。
でもその唇は乾き、口数は極端に少ない。
脱水ギリギリだ。


早く胃ロウからの水分注入を開始してもらえるよう、
先に着替えてスタンバッておくことに。

うわ、Sがジャミラになったァ〜!

本日唯一の笑顔であった。
それにしても痩せたなぁ、おい・・・。


脱水は極限のようで、苦手のソリタ水でもいいから飲みたいというS。
今日は薬をソリタ水で飲むことに。

しかしやはりダメなモノはダメ、一口でこれ飲めないと表情で訴える。
貴重な水分は胃ロウのパックに戻し、MRさんに相談し、
薬用のお茶をもらった。

もちろんSはいつも通り薬を水なしでのむ。
同室の子から、

「それだけはスゲェ〜!!」

と感嘆の声が上がる。
そう、これだけはね。

そして僅かなお茶で喉を潤す。



いくらなんでも、口からの水分がなきゃ、精神的に保たないよ。
MRさんに何らか工夫して欲しいと、先生と相談してもらうようお願いした。

胃ロウから水分注入を開始する前に、歯磨き。
ご飯はなくても口腔ケアの観点から必要なのだ。

うがいした水を律儀に全て吐き出すS。
喉の乾きが厳しいだろうに、よく頑張っている。

SをNSステーションに預けるが、机の上には乳児の食べかけの離乳食が。
どこもかしこも厳しいな。
さあ、早く胃ロウのチューブを繋いでもらいな!

今日もまた、無言のままのサヨナラだった。



帰宅して、昼面会に行ったおママの話を聞く。

TB先生は今回の絶食を短期で終了させるつもりのようだ。

便の様子を見て、早ければ明日から少量の食事を開始する。
もちろん便状はまだよくならないだろうが、
回数さえ治まれば・・・よしとしよう。


とのことであったそう。
そういえば俺が面会に到着するやいなや、
トイレに駆け込んでいたぞ。

回数もまだ多いようだ。
明日に落ち着くというのは無理じゃないのかな・・・。

でもTB先生の事だから、
再度の点滴は何とか避けようとしてくれているんだろうな。


おママもお昼ご飯はSをプレールームに待避させたそう。
しかしエネルギー不足か遊ぶどころか立つことも怠いらしく、
床に寝っ転がってTVを見ていたそうである。

おママに対しても極端に口数が少なく、
全く活力がなかったそうだ。

トボトボ部屋に帰るSに、

マ「何か言いたいことある?辛いことはない?」

と聞くと、

「・・・Sちゃんのご飯がないの・・・。」

消えそうな声でボソッとつぶやいたそうだ。

マ「他には?痛いところとかない?」

「・・・ない・・・。」

もう空腹で文句を言う元気もないようだ。

お腹の修復のためには、やむを得ない。
水もまたお腹に負担をかけるので制限は仕方ないが、
今回は昼起きている時間に与えられる水分量が少なすぎる気がする。

脱水は危険なので、注意して観察しよう。


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