平成25年5月1日(水)

朝からS、気持ちが悪く嘔気がすると、自ら横になる。

そういえば、昨晩はご飯では足りずにソーセージを食べていたし、
水分もいつもより飲みたがった。

こういう時は腸の調子が悪く、吸収が十分ではないことが多い。
(吸収が十分でないから、栄養不足、水分不足を感じる)

その後、嘔吐。
内容物は昨日の給食、本人曰く、腸が動いていない感じとのこと。


手足口病のダメージか?
水分調整作用のある漢方薬を服用する。


本当に短い!短すぎる!!好調の期間がっ!!


登校時間になっても回復せず、学校にはお休みか遅刻すると連絡を入れた。

珍しくセルフ昼寝。

おやつだよ〜!と呼んだが返事がなかったそうだ。

Hもツラレ寝。



摂取カロリーは非常に少ない。

無理は禁物、我慢しかない。

大事に至ることはなさそうな雰囲気だが、密かにノロも流行っているようだ。

くわばらくわばら。


平成25年5月2日(木)

しばらく便秘気味だったH、最近良い感じで出ている・・・と思ったら。
どうも便が緩すぎる?
Hのお腹も調子が悪いのか?

とすると、何らか感染症か・・・?
昨日からの水分調整作用のある漢方薬に加え、
ノロの際に服用する抗ウイルス作用のある漢方薬を服用する。

Sはご飯が食べられないわけではないので、迷ったが学校には行かせることにした。

しかし帰宅後、頻回の水様便。
聞けば就業中に下痢が始まり、腹痛もあったそう。

イカン。
良くない状態だ。

食欲、活力は高く、むしろ異常なほど。
とにかく食べたい飲みたいで、ガス・便回数とも多く、便状もよくない。


夜間就寝中、腸が動く音が非常に大きい。
同室で寝ていて、雷か飛行機が飛んでいるのかと思った程。

これほど大きな音はこれまで経験したことがない。
これは・・・かなりイカンかも・・・。




平成25年5月3日(金)

水分を調節する漢方薬には、腸の動きを早めたり、食欲を増進させる作用がある。
昨晩腸の動きが非常に速かったため、その漢方薬は中止にした。


途端に食欲減退、昨日までの食欲が嘘のよう。
朝食はうどん1/2、昼食は1/4、夕食も1/4程度。
計1タマ食べるのがやっとの状態。

これが本来の姿なんだろうな。


しかし食べる量に比べ、今日も活気はあり、むしろハイな状態。
これだけしか食べないのに、どうしてここまで動けるのか理解に苦しむ程。
下痢、おならが多く非常に臭い。
ガスと共に、水様便が出てしまう。

午後からエレンタールを1.5〜2時間おきに50mL。
それも腹部が膨満しているのが見てわかるほど、苦しそう。

初めて帽子を脱がなかった。
・・・そのまますぐにストーカーに。
食べないが、活力はある。
GWなので、寝ていろ!というのも・・・。
最近得意の「どうじょ」。
Sも飽きては戻り、
現れては邪魔お手伝い・・・。
お絵かき。
しかし、どうして食べずにそこまで動ける、Sよ・・・。






平成25年5月4日(土)

朝のS、食欲なし。



これではどんどん体が削られてしまう、
成分栄養剤40mLと電解質30mLを1時間毎に。

うどんはもう嫌だというので、パンにする。
しかし僅かばかり食べたところで、膨満感を訴える。

確かにお腹の張りが凄い、腸が動いてない感じ。

どこにも行けず、ゲーム。
やられたー!

だから、食べないのにその元気さは何だ。


昼前、急に、

S「お腹空いた〜!何か食べたい!!」


だけど、食べるったって・・・。
この調子じゃお粥かな。

S「え〜おかゆ、ヤダ〜・・・。」

少し食べただけで、残りはHにくれてやるS。


しかしこれだけ僅かな量にもかかわらず、
食べたらすぐに腹痛、そしてトイレに駆け込み水様便。

腸の動きにムラがある感じ。



平成25年5月5日(日)

活気はあるが、食欲なし。

成分栄養剤40mLと電解質30mLを1時間毎に。

都度、お腹が鳴る音が聞こえる。
時折、急に食べたい、飲みたいと言い出す。

午前中におかゆ極僅かを口にするも、すぐ満腹感、軽い腹痛も訴える。

子供の日、柏餅。

ついでにお腹に優しいラムネ。
Hにもアンコ。

甘いからか高速でチャブチャブしてた。


今日は菖蒲湯なので、明るいうちにお風呂に・・・と思ったが、
Sがお腹空いたお腹空いたと騒ぐので、先に夕食に。

今日は水様だが便が1回だったので、おかゆに鶏肉をつけたろか。

しかし少し食べたら嘔気を催し、すぐに水様便。
喉の渇きも強い。

倒れるS。

やっぱりダメか・・・。


いくらご飯を減らしても、良くなる気がしない。
打つ手がないって感じ。

う〜ん・・・。



菖蒲は、自ら頭とお腹に巻くS。
別に、巻けばいいってもんではないが?




平成25年5月6日(月)

成分栄養と電解質をこまめに与えてきたが空腹感・喉の渇き強く、
ちょっと食べたり飲んだりすれば、すぐに水様便が出てしまう。
お腹の張りが強く、ガスも多い。

そんな状態がもう5日も続いている、
もはやこれまとTB先生に指示を仰ぐ。

とにかく腸を回復させるしかない。
成分栄養も中止し、2日間は電解質(または具ナシ味噌汁)とすること。






・・・絶食だ・・・。




そう、薄々わかっていても、その決心はつかなかった。
少しでも体重が減少するのを縮小したいし、
食べたがる飲みたがるところを禁ずるのも心が痛む。

どうしても情が入り、判断が鈍る、躊躇する。


短い小腸が疲弊すれば、食物を消化・吸収することなく大腸に送り出してしまう。
食物は高栄養のまま大腸に入ることになり、大量のガスを発生させる。

僅かな量のうどんやお粥しか食べていないのに、
ここまでお腹が張る理由がこれだ。


納得。

Sに説明し、特に抵抗なく絶食開始。
あれれ?お腹空いてないのかな?


しかし朝から好き勝手にDSをやらせていたが、昼にはその手も止まった。

できる限り体力温存。



午後にはついに、

S「お腹空いた〜!おやつ食べるぅ〜!!」

と泣き出す。
先が思いやられる。

しかしSの腸を治すためには、情け容赦は仇になる。
覚悟が決まったおママは山の如し。

Sの懇願だけがむなしく響き渡る。

衣替え兼衣類整理。

Hも邪魔お手伝い。



Sを早めに寝かせた後、過去の絶食を回顧。
そういえばS、完全絶食の記憶はなかったな。
だから、辛さがよくわからなかった?

調べてみると、完全なる絶食は、意外にも5年前まで遡ることがわかった。
今回が記憶に残る初めての絶食になろう。

あめ玉食べたい、TVに映ったウドン食べたいと泣いたこと、
枯れかけた菖蒲湯に入ったこと、自分は食べられなくともおママを気遣ったこと・・・。

あの頃はケナゲだった・・・!


とにかく、あと1日。
明日はよりしんどい闘いになろう。


そんなこんなで、日本で最も気候がよく外出日よりの連休が、あっけなく終わってしまった。

・・・。



平成25年5月7日(火)

絶食2日目。
もちろん学校はお休みする。

月初から下痢が酷かったため、体的には既に1週間の栄養不足だ。
頭ではわかっていても・・・しかし血糖値が低く、思考能力は低下する。
空腹と闘うのに容易な年齢ではない。

が、朝の腸の動きは早く、まだ十分に回復したとは言えない状態。
今日1日でどこまで落ち着くか、耐え凌ぐことはできるか。
祈るばかりだ。


夕方、おママからメール。
Sの空腹が限界に達しているが、どうしよう、と。

10歳にも満たない子が、絶食2日目なのだ。
許されているのは、ギリギリの水分のみ。

TB先生の指示は「2日は絶食」だ。
今のお腹の調子はどうなのだろう。

それ以降連絡なく、帰宅する。
まだ食べていないと聞いて、ホッとする。

随分と激しい闘いがあったに違いない。
2人とも、よくそれを治め乗り越えたものだ。
(と思いこんだのが間違いの元だった)


しかし、お腹の張りが引かない、普通絶食させるとペチャンコに凹むはずだ、とおママ。

いや・・・今晩このまま寝れば・・・明日には・・・きっと・・・。


う〜んと唸るところに、食べたい食べたいが再発。

もう寝ちゃいなよ、お腹も回復するしさぁ。


S「イヤダ寝ない!食べる!食べたい!!」


こうなるともう止まらない。

TB先生が絶食が必要、食べるなって仰っても食べるのか?


S「食べる!」


今頑張れば明日には食べられるかもしれないが、
今食べちゃうと、もっと絶食が長引くかもしれないぜ?
それでもいいのか?


S「食べる!」


こうなると、もう止められない。
お菓子箱をあさり始めるS。


なぁSよ・・・自ら治るチャンスを逃すのか?
頑張って、乗り越えて、チャンスをモノにすることを学ぶ、神様がくれた機会なんじゃないか?


S「・・・。」


お菓子箱をかき回し、手には1枚のクッキーが。
小包装のそれ、パッケージを穴が空くほど見つめている。

S、頑張ろうぜ、もう少しじゃんか。

すると、Sはクッキーを手放した。


よし、そうだS!
己に勝った!
やったな、S!




・・・と思ったのは早計、その手は次に・・・あめ玉を握りしめた。


やっぱりか・・・。


飴だって、成分は砂糖、単糖。
そのまま大腸に入れば、またお腹が膨らむかもしれない。
食べさせたくない。

Sよ、あめ玉なら大丈夫だと思ってるな?
今口に入れないのは、食べたら怒られる、それが嫌だからだな?

Sは黙って頷いた。


食べるな!食べるな!と心の中で叫んだが、
Sは包みを開け、その1粒を口に放り込んだ。


私はSの顔を叩いてしまった。


あめ玉を吐き出させ、しかしまな板の上で小さく割って、破片をSの口に入れてしまった。

自分でもよくわからない・・・。


Sが躊躇していたのは、食べたら怒られるからだ。
それを、食べて、怒られた。

また「負け」を擦りこんでしまった。


そりゃ食べたいよ、我慢なんてできないよ、まだ9歳で、絶食2日目だもん。

機会をモノにできなかった、逃してしまった。

また「負け」を上塗りしまった。


Sはクッキーを諦めて、たった1個の飴にしたのに。
Sなりに頑張って我慢して考えて、飴にしたのに。


限界に達したのに食べていないと聞いて、
Sが納得して我慢することに成功したと思い込んでいた。

何だ結局負けたのかと、勝手に失望を大きくしてしまったのだ。



叩いておいて、なぜ破片を舐めさせた?

4歳の頃でも、飴1粒全部を食べる事はなかった。

半分とか提案が欲しかったし、今まだ張りがあってよくない状態なので、
実際その程度で我慢して欲しかったし、半量にする「提案」が欲しかった。

でも、俺から欠片を与える必要もないだろうに。
考える機会を奪ってしまった、混乱を与えてしまった


一体何をやってるんだ、俺は。


もう一寸、冷静に考えてみる。

怒られるのが嫌だけど、我慢できなくて食べた飴。
普段のSの行動の縮図、根元である。

でも、2日も食べてないんだぜ?
成分栄養すら入れていない、完全絶食に近いんだぜ?

今、それを問う必要があったのか?


凹む、凹まなきゃいけないSの腹は張っていて、俺が凹む。

勝ちを植え付け、自信をつけさせなくてはならないのに・・・。
やっちまった、失敗しちゃった・・・。


おママは急に「やっぱりサッカーは辞めさせる!」と言い出した。

これまで何度も退部を考えてきて、Sと相談してきたが、結局情にほだされ都度思いとどまってきた。
繰り返し退部を迫っては生殺し、覚悟を決めて二度と問うまいと黙ってきたが・・・。


しかしサッカーを始めてから、どうも体調が優れない、体重が増加しない。
勉強も疎かになり、どこかドンヨリとして明瞭さがなくなった。
やはり栄養が不足しているんだろう。

補欠なので試合は殆ど出られないが、1日がかかり。
どうしても食事が疎かになる、疲労は残る。

練習ではバテて見学してしまうほど、そりゃ栄養が赤字ギリギリなんだもん。

試合の出欠の確認等も頻繁だし、
土日の都合がわからず予定が立たない、予定が崩れる。
支える側のこちらがまず保たない。

いや、下手でも上手くなろうと努力をしているのであれば、こちらも何とか、と力を振り絞ろう。
しかし自分で練習はしないわ、向上心はないわ、
単に雰囲気が楽しい、仲間を作りたい、いや仲間に入れてもらいたい、では・・・。

クラスの男子の過半数がサッカーチームのメンバーという特殊環境はあろうとも、
そのために今を消費するのは勿体ない。
将来を考えると、Sのためになっているとは考えられない。

それら矛盾を抱えているから、家が毎日がまわらない、心が付いてこない。

Sには楽しくとも、私たちには心配、苦痛。
お互いの温度差がまた、溝を生む・・・。


レギュラー陣(自分を除くほぼ全員)との差に白旗をあげ続けているS、
あきらめと負けの擦りこみでしかないではないか。

せっかく繋ぎ止めた命なので、好きなことをさせてやりたい、しなさいと思っていたが、
それが必ずしも正しいわけではなかった。




随分と遠回りしたが、根本の根本を断ち切らないと、これ以上前に進むことができないと思い至った。

きっとSは納得しないだろうな・・・。

でも、恨むなら、10年後、20年後に振り返ってからにしろ。
負け続けて生きる必要はないさ。


「できなかったから」「やらなかったから」「やれなかったから」は禁句。
それらは負けを擦りこませる言葉、断ち切るのに同じ過ちを犯してはならない。


気が重いが、ちょっとスッキリした次第である。

初めてできた、浴槽お座り。

浮力があって、ちょっと難しい。

案の定溺れかけた



平成25年5月8日(水)

学校はお休みする。
空腹も限界のS、いつもなら食欲が皆無の朝食を待ちわびる。

今回の特徴は、やたらと魚肉ソーセージを食べたがること。
あとハムも。

絶食の割にはお腹の張りが残ったままなのが気になるが、
この2日間でガス・便共になく、絶食継続を断行するだけの根拠もない。

おそるおそる素うどん、魚肉ソーセージ、ハム・・・。

しかし食べた直後にお腹の動きが早くなり、軽い腹痛。
ガスが出て、痛みは治まる。

ガスの匂いは随分と軽減されている。

ふ〜む・・・。
とりあえず・・・こんな感じで様子見か。


昼食、夕食共に最低限の量、体に栄養が満ちるには程遠い。
しかし活力は大幅にアップ、Sにうるさいおしゃべりが戻った。


夜、怖いモノ見たさで体重計に。

20・・・7.0kg?!

おヨヨヨヨヨ・・・見た目に痩せたのが数字にも出てる。


やっぱり栄養!
やはり体重が増えないってことは、維持分だけで成長分が足りないってこと。
それで心体の健やかな成長が叶うわけがない。

病気がちになり、どこか不機嫌で、聞き分けも理解力も悪くなり、
あと一越えの思考ができず・・・。

もったいない、もったいなさ過ぎるよ、それじゃ。
うん、やっぱり将来を考えて、今を選択しなきゃね。


学校も宿題は山積み、運動会の練習もできない。
しかし大切なのは体であり、将来。

まだお腹もブニュブニュとしており、腸の動きも早い。
ここはセオリー通り今週いっぱい休ませよう。




平成25年5月9日(木)


ご飯は1/4〜1/2量。
成分栄養剤も1/2量、それを食間に与えることで、少しでも空腹感を弱める。

が・・・。

朝からお粥にうどんにパンを平らげる。

お腹空いた!と食べると、途端に腸の動きが早くなる。
そしてしばらくは空腹感が持続し、その後落ち着く感じ。

お腹の張りは今ひとつで、夕方には水様便が一回。

水様便は聞いていなかったので、その後夕食まで予定通り半量程度を食べさせてしまった。

Sは、

S「ヒマだから、学校に行きたいな〜!!」

と言っているが、2kg以上体重が落ち、まだお腹も落ち着くには程遠い。
むしろ月曜の心配を

Sのモチャを探るH。


ずっと部屋の中で、2人とも鬱々と。

久しぶりに少し外の空気でも吸いに出るか。

高速ワニ這い。

手を付いた這いができるようになったのに・・・。

外界に。


S「オマエラなんて簡単に捕まえられるんだぞ!」

ダンゴムシやらアリやら相手に何ブツブツ言ってんだ?



Hはおママの特訓を受ける。
手足が付く姿勢を続けると・・・。
ハイハイができるようになる。

使用前使用後のようだ。
おっと、脱走だ!
いや、階段をやりたかったようだ。
どうしても・・・。
膝が曲がらない。


なかなか難しい。


ところでS・・・。


おママは遠回しにサッカーチームを辞めることをほのめかす。
何か興味のある、やりたいモノはないの?


S「何かと何かをくっつけて、どうにかなるヤツ。」


?!、?????!


よく聞いて紐解けば、どうやら何かとは遺伝子のことらしい。

何かこう、不器用でもできるようなことを・・・。



平成25年5月10日(金)

今日は保育園。
Hの成長発達の促しのため。



Sはホットケーキ作り。
楽しみにしていたのだが、焦げてしまった。



茹でたジャガイモに、ごま塩?!
なぜごま塩?!



食べる量は少なくしているが、今日は便なし。

昨日の水様便でどうなるかと思ったが、
何とか留まってくれている。



平成25年5月11日(土)

朝、やっとSの便が固まる。
5月も1/3が過ぎてしまった。

今回は、長かった・・・。


おママは所用でお出かけ。

駅まで送りがてら、Sと母の日のプレゼントを求める。

ちゃんと感謝の気持ちを持って、それを外に表す。
母の日のプレゼントを自ら用意させることで、心を育てる狙い。
ほっといたらS、何にもしない

実は事前におママと作戦を練っていて、
100円ショップでSに選ばせることに決めていた。

品物豊富、かつ子供のサイフにも優しい。
Sにとって、想う、思い浮かべるいいトレーニングだ。


最初に花屋さんのカーネーションを見せる、300円。
じゃ、100円ショップに行ってみようか?
花だけじゃなくて、いろいろあるし。

さて、自分で選んでごらん、S。
完全にSを放置する。



しばらくして「決めた!」とS。
Sが手に取ったのは、カーネーションの造花だった。

ヤレヤレ。

この発想力のなさ・・・いやきっとこれも栄養のせいだ、
栄養が若干足りなくて、あと一歩の思考が回らないんだ。
きっとそうだ・・・そうに違いない・・・と自分に言い聞かせる。


別に花をあげなきゃならないわけじゃなくて、
感謝の気持ちなんだから、何だっていいんだよ?
もう一回探してみ?



と、やり直しを命じて後ろからSを観察。

目線が・・・1つ1つのモノに留まらず、ただキョロキョロとしている。

時間も、もうすぐお昼、お腹も空くだろう。
もはやこれまで、助け船。

選ぶコツは、おママが使うところを想像するんだ。
これをあげて、おママが使っていて・・・喜んでる?

S「・・・大丈夫。」

大丈夫って?

S「使ってる。」

だから、喜んでるかどうかだよ?

S「まぁまぁ。」

・・・そう、これがよい訓練なのだ。
できないからこそやるんだ。

肩のマッサージ器は?

S「・・・そだね。」

Sがやってあげれば喜ぶんじゃない?

S「・・・そだね。」

この耳掻き、変わってるよね?
おママ、よく耳掻き使うから、喜ぶんじゃない?

S「・・・そだね。」

イマイチ、イマニ、反応が鈍いS。
が、

S「これは?」

とS自ら興味を示したのはアロマキャンドルだった。

よくお風呂を暗くして、ロウソクで入っていたじゃない?おママ。
覚えてない?

S「ううん・・・。」

・・・まぁ、昔々だから、Sは覚えてないかな。

S「これは?」

と次にSが手に取ったのは、アロマオイル。

いい香りがするオイルだよ。
これだとみんなで楽しめるね?

S「これにする!」

Sは桜の香りに執着したが、いいのがなかった。
結局ローズにしたのだが、何のこだわりだったのだろうか。

何とかお昼ご飯に大きく遅れることはなく、終了。
帰宅後すぐに昼食、今日もお腹に優しいおかゆにした。


午後、家の中のSの遊びといったら、ひたすらゲーム。

そりゃぁ楽だろ、周囲の事は気にしなくていいし、
自分だけの世界だから。

私はSのポケモン折り紙の本を取りだし、1人折り始める。
そうか、こうか。
要領を掴んだ頃に、Sが気が付き近寄ってきた。

要するに、最初の基本形がチト難しい。
そこさえクリアーすれば、あとはどれも似たようなもの。

S「さいしょがわかんなくって、できなかったんだよねぇ〜!」

そうだろ。
最初が難しいんだ、ここはこう、落ち着いてやってみな。




何とか基本形ができるようになったのを見届け、
私は強い睡魔におそわれ戦線離脱。


しばらくして意識を取り戻すと・・・。

できてんじゃん!!



「やれ!」と強要することもなく、「やってみな」と誘うことすらなく・・・。
そうだよな、やっぱりお膳立てって大切だよな。

流れてしまうところを上手く導いてやる。
これが必要なんだな・・・と実感する。



とはいえ、ゲームを禁じることはない。

Sに張り付くH。
最近、前から降りるように。

いや落ちるように降りるように。



おママが帰宅、夕食前。

頃合いを見計らい、母の日のプレゼント。


マ「アロマオイル?!ありがとう!」

喜んで、褒めて擦りこみ作戦。



S、選んだの?

え?


何となくウンとも違うとも言えず、一瞬目が丸くなったS。

優しくすれば、優しくされる。

人を想えば、想われる。


わかるかな?
身に付くまで、何度でも繰り返そうぞ、S。

お風呂。

それにしても、痩せたなぁ〜!!



頭の回転も根気も、栄養だよ。

4年度、とにかく栄養を満たしてやる。
第一優先の課題と心に誓った。

「次の言葉を使って、文を作りましょう。」
「ありふれた(ありふれる)」

ポインタでロールオーバー。


アリがいつの間にか増えている・・・。

油断しているとヤラレるレベル。(笑

「いちかばちか」





な、なぜ・・・?

それが俺の眼鏡に当たったんだな。

栄養だよ、栄養・・・だよな・・・。
頼むから・・・。



平成25年5月12日(日)

S本人を交え、朝からSの今後について。
もちろん、サッカーについて、だ。

この不調の間、おママはサッカーチームを辞めようと説得していた。
どうしても体重が伸びない、体調を崩す。
将来まで長い目で考えると、やはり得策ではない、と・・・。

Sもまた今回の絶食は余程効いたのだろう、既に観念している。
今日は、私を交えての方針確認だ。


これまでつけてきたSの体重表。
4年生(今年の4月)、3年生、2年生、1年生、年長、で区切りの線を引かせる。




年長では胃ロウからの栄養剤夜間注入を中止したら、途端に体調を崩しがちになってしまった。
もはやこれまでと納得して夜間注入を再開したら、その間の体重損失を補うほど増量していった。

2年生では分食、一度に多く食べることができないので、
その分おやつにもおにぎりなどしっかり食べさせ、量を稼いだ。

体重は更に右肩上がりになった。


ところが3年生になり、その線は限りなく横に寝そべっていることがわかる。
ちょうど、サッカーを始めた頃に一致する。

試合ではベンチに根が生えているとはいえ、拘束時間も長い。
どうしても、適切な時間に適切な食事を摂らせることができない。

そもそも栄養剤を用いて補っている状態で、
激しい運動で消費するのは確かに矛盾する行動である。

それに試合の時間を考慮し土日の予定を組まねばならず、
用事が積もり、買い物さえ不自由になる。
巡ってSの食事管理に響く悪循環となっている。

これだけ長引かせたのは「次こそは30kg越え」確かに行けそうな雰囲気はあったからだ。

だが・・・。

大崩しを経験した目で再度グラフを眺めると、
明らかに頭打ち、壁にブチ当たっている。

もう、ここは根本的に原因を除かなければならない。


体が成長していく間、維持量だけでなく成長分の栄養が必要である。
例えば普通体を維持するのに100、成長するのに10としよう。

ここで110を越える120を消化・吸収させることができれば、
これまで伸び悩んでいた分を取り返すことができると考える。
小学校2年生の時のように・・・。

しかしそれは生易しいことではないぞ。
何でも満遍なくたべなきゃならないし、疲れを溜めないように早く寝なくてはならない。

でも、やるしかないよな。

S「うん、わかった。」

Sも納得の様子である。
グラフを目の当たりにして、さすがにビジュアル的にも参ったようだ。

よし、4年生の目標は体重増加だ。
栄養が満ちれば集中力も出て、忘れ物も減るだろう。
きっと良い方向に回り始めるさ!

ここで「わかった」が心を固く決心し、努力邁進するという意味ではないことを理解しないと、
いずれまた「何でやらないんだ!」となる。


繰り返し繰り返し、親が線路を引いてやって、導いてやる。
その必要があるということを忘れないようにしなければ。

昼前に、クワ狩り。



森に向かう途中、Sの口数が少なく歩みが遅いことに気が付いた。

S「フワフワする・・・。」

筋肉が落ちたしまだエネルギーも足りない。
そうなるだろうよ。

無理は禁物だな。

まだ密は出てない。



そのチョイ下についてるの、なんだ?

うわっ!!

大きなカタツムリ。


見えてなかったのか・・・。

諦めきれないS、次のポイントに。



ところがその執念が奇跡を起こす。

いた!!



蚊に刺されるから早く帰ろうとせかしていたところ、Sが何かを発見した様子。

どうせ何か不気味な虫と見間違えてるんだろ?
と思ってSの指の先を見ると、確かに見慣れた姿が。

慌ててほじくり出す用の小枝を拾うS、おいおいおちつけ、太すぎるって。

せっかくSが見つけた獲物、全てSに任せよう。

格闘数分、Sのほじくり棒アタックで次第に脇が甘くなり、ついにヤツが姿を現した。

つかまえた!!


よくやった、S。

初めて全て1人で獲ったな。

自分一人だけでとったぁ〜!!

いい顔してんじゃないか、S。


チームを辞めた分、つき合ってやるぜ。
お腹が治ったらな。

昼食は外で、失われたGWを取り戻す。
Hもずいぶんと座るのが上手くなってきた。



夕方には公園で2人サッカー。

病み上がりなので極々軽く。
しかしS、集中力なくボーと余所を見ていたり。
まだ栄養が満ちていない感じ。

ちょっとだけ、ドッチボール練習。

軸足の踵が上がらないな〜・・・。



帰宅後、

S「もっと遊びたい!足りない!!」

朝に約束したのにもうこれだ。
直結しないんだよな、きっと。

とにかく、少な目少な目にしておかないと、蓄えはできない。
今年はとにかく体力温存でいこう。


昼食後からガスが多くなってきた。

炭水化物が多いとガスが多くなる。

これは不調か?炭水化物か?どっちだ?微妙・・・。


明日から学校、給食もある。
体育は、いきなりだから見学とさせる。

どうか、またコケることがありませんように・・・。





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