平成22年2月23日(火) 



朝・・・バタバタと足音。
Sとおママの声。

時計を見ると朝の4時。
うわぁ・・・まだ緩いのか。

おママ曰く、滴下が速すぎるのではないかとの事であるが、
ポカリが100mL/hrだったんだから、
エレ0.8kcalが48mL/hrだって持ちこたえられるはずだと思う

便状は粘膜質ではないが、かといってまだ形があるとは言い難い。
それにしても量が多い。
エレンタールPには残査が殆どないはずなので、これは昨日の夕食なのだろうか?
この調子で夜間注入を継続して良いのだろうか??
悩み・迷いは尽きない。

で・・・。

今日は幼稚園の最後の最後の参観日。

TB先生からは前回の胃腸炎の際、

幼稚園は少なくとも便が3〜4回程度に落ち着いてから

との指示を頂いている。
昨日の実績で、6回。
当然、ここは休ませるべきところである。

しかし・・・。

治療のためには良くないと頭では理解していても、
どうしても道を逸れねばならないこともある。
午前中だけ、しかも1.5時間と1時間早く切り上げることにして、
出席させることにした。
オムツ着用

おそらくエネルギー不足なのだろうS、非常に落ち着いた様子だったそうだ。

今までできなかった三つ編みも上手にできるようになり、紙のバッグの工作は、

S「おママがチーッとみてたので、きんちょうしてできなかった・・・。」

と言い訳半分。

教室全員で行う椅子や机の移動には要領よく?参加せず、
ずっと一生懸命工作をおママに披露していたそうだ。

非常に落ち着いた感がある年長最後の2月であるが、
しかしそれなりに隣の席に誰がどう座るかなど、
静かな力が強く働くようになる。

ただ、Sの周りには次から次に子供らが寄ってきては、
不器用なSを助けようと手を出してくる。

今の体調が異常事態なので日常がそうなのかどうかは計り知れないが、
Sはとにかくマイペースで争い無く過ごしていたそう。

子供同士の係わり方が下手くそで気を揉んだのがウソのようだ。

その様なS観察の中、おママの耳は隣の女の子のグループに向いていた。
チャクチャクとそれぞれ自分の工作を行う、2人の女の子の会話。


A子「ねぇ、最近○子ちゃんって、大人びてきたよね。」

B子「え、どうして?」

A子「だって、歯が4本も抜けたのよ?」

B子「あら、だったら□子ちゃんの方が大人びているわよ。」

A子「どうして?」

B子「歯が8本抜けたんだって。」

A子「そうなの。こんど見せて貰いましょうよ。」

B子「そうしましょう!」



雰囲気はまるで大人のそれなのだが、

4本?8本?歯?大人びてる?!

おママは笑いを堪えるのに必死だったそうだ。

先生が冬のオリンピック、何やってるか知ってる?の問いに、

モーグル!

カーリング!

ジャンプ!!


と園児は次々に答えてゆく。

Sも自信ありゲに手を挙げて、





スキー!!




どれもスキーなんだってば、だいたいは・・・。




約束の時間になり、Sに切り上げを指示する。
カバンを取ってきて、コートを取ってきて、帽子を取ってきて・・・。
全部いっぺんに回ればいいのに。
ここらアタリは家での生活そのものであったそうだ。


その後、いつものクリニックへ。
明日から気温が上がるそうで、花粉も多くなるだろう。
体力的に行かせたくはなかったが、点鼻薬が切れるのも致命的だ。
またお腹に関する意見も欲しい。
天秤に掛け、どうしても今日行かざるを得ないということになったのだ。


あの抗生剤、しかもこの量で偽膜性大腸炎を起こすとは考えにくい。
今感染性胃腸炎がとても流行っている。
今回は抗生剤で腸内の環境が少し悪くなったところに感染性胃腸炎を貰ったのだろう。
だから症状も強く出たのではないか。

念のため原因菌(C.difficile)の培養と、その菌が作り出す毒素の検査をしておこう。
ただ、今となってはどちらにせよ検出されないとは思うが・・・。

腸の音は確かに早いが、それほど悪い状態ではない。



ガッテンである。
原因菌が出なくても偽膜性大腸炎ではなかったという証にはならない。
しかし万万が一原因菌なり毒素が検出されることがあれば、
もう余程でないと抗生剤は一切使用できないという覚悟が必要となる。
ちょっとドキドキである。

他、鼻炎関係の薬、お腹を整える薬を処方して頂いた。

帰り、さすがにSもガス欠となり、もう歩けないと泣きが入る。
食事も不十分、吸収も不十分だから、そりゃとても辛いわな。
おママは迷わずタクシーを呼んだそうだ。

帰宅。
早速園の工作の続き。

画用紙の絵の上を・・・。
針と糸で縫ってゆく。
ずいぶんと上手くなったじゃないか。
こちら、おママの完成品。
Sのは右の・・・毛糸棒?!

慣れない作業はまだまだだ。



体力温存のため、Sを強制昼寝に処す。
3時間ほど寝てくれたそうだ。

昼寝嫌いのSにしては、とても珍しい。

体重は19.4kg。

日に日に落ちてゆく。



さて、胃ロウ注入をどうするか・・・。

昨晩はポカリの代わりにエレンタールPにしたが、明け方前にトイレに掛け込んでいた。
胃腸炎のせいなのか、エレンタールの濃度又は量が不適切だったかはわからない。
しかしこれは、明らかに異常事態だろう。
少なくとも好ましいことではない。

かといって、このまま体重が落ちてゆくのを指くわえて見ているのか。
でもまた下痢をしては、かえって治癒を遅らすぞ・・・。

Sを前にして悩むオレ。

S「それ、やらないほうがいい・・・。」

あ、そう。
じゃあ、やめようか。

嫌なものを強制するのもストレスになる。
効果の程も不明である。
ならば、いっそ本人の直感を採用しよう。

いや、焦ってもしかたないのだ。
とにかく下痢が治まれば、便が固まってくれば、
またコースに戻る事ができる。

どれだけ遅れようが、どれだけ脱線しようが、
何度でも道に戻って、また自分たちの脚で歩き始めなくてはならないのだ。

さあこれからだと狼煙を上げたところで、土砂崩れに埋められたかのような今回の惨事。
でも、這い出して、歩きだそう。




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