平成21年8月14日(金) 胃ロウ中断32日目


午前中、おママの目の病院に。
開業医から国立病院に紹介状が出され、病院のハシゴに。

慌ただしく午前中が過ぎ、午後は聖霊病院に向かった。

今日はN先生が勤続?周年の表彰を受けられるのだ。
式の終わる時間に合わせて、N先生とK師長さんと約束をしている。


聖霊に到着、聖堂側から入ると丁度N先生が。
そしてK師長さん。

ご無沙汰しております!

おお〜・・・大きくなって〜・・・!!

N先生もK師長さんも、
去年はお会いすることができなかった。

2年ぶりなので、特にそう思われるのだろう。
ここ、ごめんなぁ〜。
傷だらけにしてまって・・・


必要不可欠な傷跡なのだが、
切るのが仕事の先生のお言葉だけに、
私達は本当に嬉しい。

本来、医療はそういうものである。と思う。
私達はSの腹を割いたのがN先生であったことに、
心から感謝している。


今も(胃ロウ)入れてるの?


Nのお腹をめくって見せる。

私「この通りまだありますが、実は今は使っていません。食事もほぼ通常食になっています。」

私はSに「この大きな傷がN先生のオペだよ」と説明する。


・・・3回・・・切ったからな・・・。

少し申し訳なさそうに、少し言い訳を交えて、当時を思い起こすN先生。


自ら「Sの代理母」を名乗るK師長さんも、目を細めてSを見ている。

当時IVHの台の車輪が悪く、真っ直ぐに進まなかった。
ベッドから動かないNICUだから、それでもいいのだろう。

しかしK師長さんは動きの悪いIVHをゴロゴロ転がしながら、
仕事中いつもSを負ぶって下さった。
本当は誰よりずっとSの成長を見ていたかったに違いない。


ところで腸はどうなっとんの?

私「切ってしまうと長くはならないと(担当医から)聞いています。」


で、どうなって栄養が吸収出来るようになっとるの?
造影はせんの?


私「実は・・・転院してから一度も造影やってないんです。」


造影剤でも腸の上皮にダメージが残ることがある。
そりゃ必要なければせんほうがええわな。

でもどうなってるか、見てみたい・・・。
そりゃ不要な放射線は浴びんほうがええから、
無意味な検査はできんがな・・・。
でも見てみたい・・・。


と何度も自問自答を繰り返すN先生。


そこでSからN先生に質問が。

おいしゃさんになるには、
どうすればいいんですか?


おママと予め相談していた



う〜ん・・・。

真面目な顔で、言葉に詰まるN先生。
きっとどうすればSにも理解できるか考えられたに違いない。
なのにS、その格好はなんだ?!


いろいろなことを広く勉強しなさい。

確かに医学部に入るには、大変な勉強が必要ですよね。


そしてちょっとだけ人より頑張りなさい。

先生の仰る「ちょっとだけ」って、きっと小児外科医をイメージされているのだろう。
でもそれって半端じゃないですよ〜・・・。


上手く状態を伝えられない小児。
体の機能が未熟で、しかも体が小さい。

大人なら臓器毎の専門に別れているが、
小児外科医はオールマイティー。

難関中の難関なのだ。


まっ、あとは本人に意思次第だわ〜・・・。

確かに・・・。
言葉を失う私達。


マ「3年間入院していたし、病院が身近であることは間違いないと思うんです。」

確かに深層心理に刻まれているかもしれんわね。



K師長も、

小児科の先生は少ないから、是非なって欲しいわ!

そう。
単に難しいだけではなく、急患、急変も多い。
小児科の先生は非常に忙しい。

また最近は情報過多のせいか、国民性の変化か、日本も訴訟社会になっている。
自ら進んで命を救う道を選んだのに、
ともすれば奈落の底へ落とされかねないのが今の日本の医療である。

キツイ、厳しい上に、危険だらけ。
ますます小児科の先生が減る悪循環に陥っているのだ。


・・・話がそれてしまった。

あと、Sが幼稚園のクラスで一番背が高いこと、
年始にHibの急性喉頭蓋炎で危うい状態になり、
またその後引き続いて偽膜性大腸炎になったことなど話題になった。


また会いに来いよっ!

Sの耳元で何度もささやくN先生。

なかなか答えないSであったが、最後にウンとうなずく。

よっしゃ!

もちろん何度でも会いに来ます。

記念に3人で撮らせて頂いた。



そうそう、写真持っとるよ。
ノートを整理したら出てきたわ。






昨年、ここを訪れた時のそれ。
N先生もK師長も昨年は不在だった。

でもK師長は自分のデジカメを託されていた。
わざわざN先生にも写真を渡して下さったのだ。

そしてちゃんとそれを持っていて下さるN先生。
ありがたい。

1番目の主治医のK先生。
2番目の主治医のIS先生。
Sの担当だったIDさん、皆さん・・・。

恩は返しようがないほど、本当に大事にされているSである。


私達がチームとなってSの命をつなぎ止めたのは、もう5年も前の事になる。
懐かしい時間はあっという間に過ぎてしまった。

K師長は廊下を右へ。
N先生は左へ歩まれ、それぞれの持ち場に戻られて行った。

途中何度か顔半分くらい振り返る姿が、印象的だった。


帰りは、お世話になった聖堂に。
今年もSの成長をここで感謝することができた。



帰り道、コーラで喉を潤すS。

もう炭酸大好きだ。
そして帰宅後は100ピンボーリング。

癖のシュートボールを逆手に武器とし、
ずいぶんと上達していた。



夜は夏休み企画の夜の動物園に。
凄い混雑、ライオンを見ようと並んだが、
結構遠かった。
初めて見た、シマウマ。

いやもう凄い人・人・人。

これはタイヘンと、ザリガニタッチに逃げ込んだ。

なかなか掴めないS。
わざわざ遠くの・・・
小さなそれを選んで摘む。
次第に大きなザリに手を出すように。

でも、ハサミのないやつとか、ビビリ炸裂。
程々のを摘み上げるまで、30分かかった。


こうしてSの夏の1日は、今日もあっという間に過ぎてゆくのであった。


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