平成21年7月16日(木)


いよいよこの日が来た。

3歳まで入院、まだシャバでの暮らしは人生の半分に達していない。
つまり私達は別々に過ごしてきた時間の方がまだ長い。

それでもSを外で2泊させるのに、ここまでドキドキするのはなぜか。
病院とは違い、全く親の目が届かない所に出すのは、確かにこれが初めてだ。

多くの子供は、まだ親と離れて1泊なり2泊なりしたことはないだろう。
その点はSは筋金入りである。
S自身、

「ちとりでにゅういんちてたから、だいじょうぶ!」

と豪語する。

確かに、お腹さえ普通なら、
そしてそこまでの鈍くささがなかったら、
ここまで心配はしないところだろうが・・・。

前回の受診では「お泊まり会の間の食事は自主管理でよい」
とのお言葉を頂いていたが、
今回の受診時には体調そのものが優れず、
更に半ば強引に胃ロウ中止までお願いしてしまった。

先生からは胃ロウ中止は時期尚早、
どうしてもというなら2週間だけ猶予を与えるとのご判断であった。

その2週間、14日間のうち、3〜4日を全くの食事無法地帯で費やしてしまう。
体重が減ってしまえば「ほれ見たことか」、ぐうの音も出ない。

しかし本当の心配はそんなことではなく、やはりSの旅の無事か。
加えて小崩れは覚悟の上、大崩だけは避けたいところである。

知ってか知らずか、とにかくSはノリノリ。
おママのご飯も、今日の昼食まで。

園の指示で捨てられる容器に。


私達も今日から近場に出かけるのだが、
Sにはナイショのため、私は自宅で待機する振り、家でお見送り。

S「いってきま〜す!」

と元気良く出かけたSであった。

しかしおママからの話によると、駅につくやいなや顔色が悪くなり・・・
ゲロゲロ〜と・・・。

行きたい好奇心と拮抗する不安。
とっても行きたいなら、なぜそこまで緊張する・・・。
相変わらずの小心者であった。

年長で2泊という旅は確かに厳しく、
今年からお泊まり会は任意参加となった。

しかし蓋をあけてみれば、年長総勢70余名、
1人も欠席することなく全員参加となった。

頑張った分だけ子供は成長するし、
このお泊まり会にかける親の期待も大きい。
皆、この日に照準を合わせ、体調を整えて来ているのだ。
危うくS1人だけ欠席になるところだった。

バスに乗り込む。



おママは「(Sが座る)反対側でバイバイするね」と言っておいたのだが、
他のお母さんにつられ、ついついこちら側に来てしまったそう。

視野の狭いS、案の定おママを見つけることができず、
不安そうにキョロキョロと、目が泳いでいる。
バスはそのまま出発していってしまったそう。


目が泳いだ状態で、
食事無法地帯へゴー。


早速私達もホネ休めに向かう。

しかしおママはSが緊張で戻したこと、
最後のバイバイができなかったことを至極心配している。

事ある毎にSの行程表を取り出し、
今海についたとか、スイカ割りしてる頃だとか、
全然休めになってない。

これまたこういう時に限って、携帯が鳴る。
そういえば、Sが入院してしばらく、
「いつ何が起こるかわからない」
電話恐怖症になったのを思い出す。

でもSはきっと大丈夫。
というか、なるようにしかならんでしょ。




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